2025.5.15
建築意匠や機能性と同じく、
外構計画も住まいの価値を高める大切な要素です。
しかし現場では…
「緑は取り入れたいけれど、手入れの負担はかけたくない」
というご要望が増えています。
今回は、
景観性とメンテナンス性を両立させるための設計の工夫を
実例を交えてご紹介します。
高さを確保しつつ手入れの頻度を抑えるなら、
ソヨゴや常緑ヤマボウシなど
成長が緩やかな常緑樹がおすすめです。
視線のコントロールや季節感を演出するために
落葉樹を1〜2割程度加える設計も効果的。
日照や風通しに応じて選んだ
地被植物(グランドカバー)は、
雑草を抑えつつ景観の質を高めてくれます。
景観の美しさに加え、
周囲の自然とのつながりを感じられる
空間づくりにもつながります。
今回の事例では、接道側・エントランスともに
西陽のみが当たる立地条件でした。
そこで、
葉の密度が高すぎない樹種や樹形にメリハリのある植栽を選定。
光と緑がつくる陰影が美しく映える工夫を施しました。
西陽が強い立地に計画された集合住宅では、常緑樹を中心に構成し、落葉樹は約1割に。
剪定頻度が少ない樹種と雑草抑制を兼ねた地被植物を選ぶことで、
「景観」と「管理のしやすさ」を両立した外構をご提案しました。